季節託児所の記憶

2019.09.13

8月は浄土宗各寺院でも施餓鬼会法要、そして、新盆のお参りで例年同様あっという間に過ぎ、
気が付けばもう秋のお彼岸が目の前ですね。

写真は昭和5年-昭和18年に、九品寺の境内で設置していた季節託児所の様子です。現存しているのは、この一枚のみ。
先日の理事長インタビューの回想にも登場する託児所です。
真ん中にいるのが当時の住職・遠藤心光上人、私の曽祖父にあたる方です。
農繁期に近隣のお子さんをお寺でお預かりしたのが始まりで、戦争が激化した昭和18年に閉じられますが、
この託児所が起源となり、幼稚園設立に至ったわけです。

お盆のお参りの最中、この託児所に通っていたというおばあちゃんにお会いしました。なんと2名もです。
「お寺に行くのが楽しみで楽しみでしょうがなかった!」
「木製の遊具があっていつも遊んでた!」
懐かしそうに笑顔で当時のことを私に語ってくれました。

季節託児所が開設され90年
幼稚園が開園して45年

社会や環境は目まぐるしく変化しましたが、いつの時代も脳裏に焼き付く幼いころの記憶は色あせないものですね。
今の子どもたちがおじいちゃんおばあちゃんになるころにも、そんな記憶を嬉しそうに語ってほしいものです。